あたまつなぎ

建築設計をしている私の頭の整理と情報整理。建築を検討している方、私のあたまのなかを知りたい方 参考までに

登場人物のあたま

建物を建てるときは色々な人が登場する。

 

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登場人物

a発案する人

bお金を扱う人

c土地を扱う人

d計画を考える人

e作る人

大きく見て5人。

順番は一般的な計画における時系列。

 

aは主に施主で、bcdeを探す事から始める。

bcdeの窓口が一つになる事やaとbcdeをつなげてプロデュースする会社もある。

ハウスメーカーやコンサル会社などがそれにあたる。その為、dの顔が見えない事もある。

会社として請け負っているが、法的には個人名で届けている事を世の中では知らない人も多いのでは?

 

さらに細分化すると

a1施主(会社だと社長など契約者)

a2利用者(用途によって様々。

        住宅だと家族

  テナントだと事業者やお客様

  公共施設や病院だと利用者は増える)

       ※忘れてはならないのが

   建物が立つ地域の人達

   未来の人達を想定すること。

 

b1銀行や親からの援助など様々。

b2税理士や司法書士

b3保険会社

b4コンサルタント業者

 

c1不動産会社

c2測量士

 

d1設計者(私はこれ)

d2構造設計者(規模や工法により)

d3設備設計者(空調換気、衛生、電気など)

d4デザイナー(照明、インテリア、購入家具や

      カーテンなど、サインやロゴなど

      グラフィック、植栽、)

               ※eの作り手として依頼する事もある。

    小規模だとd1が全てを行う事もある。

 

e1施工会社(建物の規模により分類される)

e2解体業者(cの時点で関わる事も)

e3土工事業者(直接はあまり関わらない)

e4躯体業者(木造、鉄骨、RCなど。計画時から 

                   関わる事も)

e5外装業者(屋根、外壁、窓など。計画時から

     関わる事も)

e6内装業者(素材、建具など計画時から

                  関わる事も)

e7設備業者(サブコンともいわれ、計画時から

     関わる事も)

eは分類するとキリがない。各種建築メーカーや医療など特殊メーカー、制服など運営に関わる業者や建築材卸業者など、計画時から関わる人は多数いる)

 

私はd1を生業としているので、計画段階からdのメンバーがチームとなる。

d1は、申請・見積用の図面を書く事、工事が滞りなく進む事を目的とし、通常は運営に関わる事や立上げについては別の会社が請け負う事が多い。

私は、病院などの立ち上げから携わる事が多く、他の事例からの助言を求められたり運営の相談を求められる事が多く、更にd1としてもCGや模型は分業であったがそれ以外のほとんどを1人で行う事が当たり前と思っていた。

 

その為、多くの関係者と密に関わることが当たり前と思っている。後になり一般的では無い事に気付くのだが。

 

aからの依頼で

どこを重視するのか?

多くの登場人物を想定出来ているのか?

を計画の段階から考えることが必要に思う。

その為、時にはクライアントにNOと否定する事も。もちろんクライアントの為を思い。

クライアントは夢や希望を持ち、設計者を探しているなか、仕事として依頼頂くにはYESと言うのが望ましいのは間違いない。しかし、工事中や完成した後に関わる事が多いのは、bceなどの私以外の人達。また、未来まで考えると今のクライアントから理解されないこともあり、嫌われ者にもならなければならないこともある。(皆に、いい顔は出来ない)

 

むずかしや。

初めて会うクライアントにうまく伝える方法を見つけたい。

 

追記 建築家丹下健三

「自分の作品を5通り

(施主・行政・施工者・建築学関係者・市民)

の方法で説明できないと建築は建たない」

と言ったとか。