登場人物のあたまの図式を考えてみる。
子供が初めて全国統一小学生テストを受けました。子供と一緒に採点をする中で算数の文書問題の解き方について色々と考えさせられました。
まず文章の内容を図に表してみることから始め、そこで何が問題なのかを考えて式にして回答に導く。
文章→図式→問題→数式→回答
すべての事柄は同じような道順を辿るように思います。
建築の大学時代は、建築空間から図面を見て、図式を考えてと、逆の道順から建築の思いを探すことが学びであった。
大人になると、評価を求めすぎて、過程を飛ばしていないか?建築物という完成時の形がそのまま正解の回答と考えていないか?と自問自答することに。
同じ時期に「図解総研」という活動が目に留まりました。重要な業界レポートや公的な機関の提言等を図解し、より多くの人に届ける支援をする活動、とのこと。
そこで、以前ブログにした「登場人物のあたま」の図式を考えてみます。
5人の登場人物が資産をつくると建築をつくるというグループに分かれて、共通の目的を幸せになるための建築物を購入すると考えると
「クライアント」は外から眺めている感じかな。どのルートをたどって建築物へとたどり着くのかというような感じ。中心部にさらに細分化された業者の方がいる。
更に、住宅建築を購入するとなると
一般的な考え方では「建築をつくる」より「資産をつくる」の意味合いが高くなり、「考える人」とは直接会うことが無いように思う。
「土地と扱う人」と「作る人」が同じ会社であったり、決まった協力会社である場合は、建売住宅や分譲住宅・分譲マンションのルートをたどる人が多いのでしょう。
分譲マンションでは「作る人」とも会わないまま購入して、トラブルの際に知るなんて話も聞きます。
ただし、2021年施行の改正省エネ法で設計者の説明義務の追加がありますので、この図式は変わるように思います。
共通の目的を幸せになるための建築物をつくると考えると
建築物は、モノというよりクライアントの生き方と考えられ、出来た建物は簡単に買い替えたり・着せ替えるモノではないので、建物自体もクライアントの一部と考えられます。
よくある道順としては
お金→土地→考える→作る
でしょうか。計画段階では行ったり来たりすることもあり、過ごしたい建築から土地やお金を再度見なおすこともある。また、作られた建物自体も資産となります。
しかし、実際に作るためには、お金と土地があってからなので、うーん。こんなかんじですかね。
建築は、条件や要望などから図式を考えて、それを設計図面でつくった建築空間という数式を導き、その中で人が活動して幸せになることを目指していると考えています。ですので、建物の完成が最終目的ではないことを忘れてはいけない。つくる過程も幸せになる過程と考えられるように、私ができることを考えないと。